「末期平安朝廷における藤原経宗の位置について」

先週の土曜日、K大学で行われている「再興中世前期勉強会」の例会に参加してきてました。
今回の発表は、こちらの掲示板にも何度か書き込みされていらっしゃるむらじさんの「末期平安朝廷における藤原経宗の位置について」。
むらじさんご自身の説明によれば、
「正面切って論じられることのすくない藤原経宗
彼を越えて摂関・太政大臣となった者のほとんどが失脚するという錯綜した政治地図の中、じつに四半世紀にわたり左大臣として朝廷に君臨し得た背景を、その生涯を人物叢書的にたどることによって明らかにしたい。」
という内容で、とても初めての発表とは思えない素晴らしいものでした。
史料の読み込みもさることながら、何より経宗という従来余り注目されてこなかった人物を調べ上げ、私でも分かるような報告をなさったむらじさんには驚きと同時に尊気の念を覚えます。
同じく歴史研究者ではない自分はどうだろうか、と考えるとき、正直私はまだまだ甘いなと痛感せざるを得ません。精進せねば。

次回の中前勉例会は、お馴染み釈由美子が好きさんの「霜月騒動再現」。
ご本人の言によれば「べったべたの実証」だそうで、これは非常に楽しみです。
何より、私の足利氏研究には深く関わってくる霜月騒動ですので、今から興奮を隠し切れません。